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第七十夜「全国行脚」命知らず談

やっと就職活動から帰ってきた命知らずです。 内定まだもらっていない。 結構重い話題になっていますね。 考えてみれば、こっちの世界でもあっちの世界でも、恨みつらみは人間に起因していますから。 たとえ気がつかなくても、境界線を一歩越えてしまうのは簡単なことで、取り返しのつかないことなのですよね。 その現実に肌で触れたはずでも、数年経てば感覚を忘れてしまう。 そんなじぶんがコワイです。 で、重い話は苦手なので、軽い話を一つ。 私が通っている大学のまわりにはなぜかお墓がたくさんあります。 十六方位、全てをお墓に囲まれていて、悪の結界でもはられているかのよう。 当然、大学の周りのアパートも囲まれています。 中には、「おふだ」がはってあるアパートも……実は結構ある(^^)。 いや、笑い事ではないな。 そんなアパートにまつわる話もあるのですが、これは大学構内で起きた話です。 工学部では、結構有名な話らしい。 その日、とある仲良し二人組み(仮にAさん・Bさんとします)は、集中講義に出るため構内をあるいていました。 すでに大学は夏季休業に入っていて、しかも時間は午前八時。人気がありません。 のんびり話しながらあるいていると、Bさんは前からお坊さんが歩いて来るのに気がつきました。 時代劇によくいる虚無僧の格好をした、頭に編み笠をかぶっているお坊さんです。 笠で顔は見えませんが、足袋を履いて、手には錫杖をもっていました。 ものすごい違和感を感じ、笑いたくなったのですが、本人の目の前でそんなことをするわけにはいかない。 Bさんは、お坊さんがすれ違って見えなくなるのをまって、Aさんに話しかけました。 「いまの坊さんおかしかったよなあ」と。 しかし、Aさんは話についてこない。訳のわからないような顔をしています。 「坊さんだって、虚無僧みたいな格好した」 しかし、Aさんはやはり話についてこない。 どうやら、そのお坊さんはAさんには見えていなかったらしいのです。 AさんもBさんも、互いに相手がふざけている。自分を怖がらせようとしている。 そう考えて、その時はあまり気にしませんでした。 ところが…… 翌日の朝、Bさんはまたお坊さんを見ました。 今度は二人。 ともに同じ格好をして、向こうからBさんにむかって歩いて来ます。 そして、すれちがいました。 しかし、やはりAさんには見えていないのです。 さすがにおかしいと感じたBさんは教室につくと、そのことを他の人にも話しました。 「それって編み笠かぶってるやつだろ?」 驚いたことに、他にもニ・三人、Bさんとまったく同じ体験をしている人がいました。 やはり見間違いではない。しかし、ただ見えるだけで何かしてくるわけではない。 そう思って、みなお坊さんを無視することにしました。 それから、「見える人」は毎日のようにお坊さんを見るようになりました。 お坊さんは見るたびにその数を増やして行きます。 三人・・・五人・・・八人… そして、人数が増えるにつれ、Bさん達の体調もだんだんとおかしくなり始めました。 はじめは身体がだるい程度だったのが、食欲がなくなり熱が出て…ついに、 立ちあがることすらきつくなりました。 お坊さんの数は、すでに何十人にもなっていて、道を埋め尽くして見えたそうです。 心配する周りの勧めで、Bさんはお寺で見てもらうことにしました。 お寺の住職は、Bさんを一目見るなり血相を変えて言いました(なんの説明もしていないのに)。 「たいへんです、あなたの後ろにたくさんの霊が見えます。このままでは、彼らと一緒に日本中を歩かなければならなくなりますよ」 もう一刻の猶予もないというので、他の見える人達も集めて、その場で除霊をはじめました。 結界をひいた中から一歩も出ずに三日三晩。 飲まず食わずで除霊を続け、除霊し終わった瞬間、住職もBさん達も意識を失って倒れたそうです。 そのあとの話しは聞いていませんが、はたしてお坊さん達は成仏できたのでしょうか。 Bさんたちは助かったそうですが。 多分今でも新しい仲間を探して、日本中を行脚しているのでしょう。 でも三日も食わないでいれば、そりゃ倒れますわな。下手すりゃそれが原因で死んでたかも。 機会がありましたら、次は去年の夏の話し。私の後輩のH君の体験した話しをしようとおもいます。 アパートの話しもそのうちに…こっちとあっちの両方を。  

第六十九夜「壁一枚の向こう側にて」イカ太郎談

ずいぶんとむかし、神戸の鈴蘭台に私は住んでいました。 そこは新築の建て売り住宅だったので以前にナニかあったわけではありません。 家が建つ前はちょっと水はけの悪い、湿地帯なだけでした。 家に入って右手に階段。 13段です。 登る時に、下から2段目、上から4段目と5段目はギシッと音がしました。 登った左右にあるドアは横にスライドさせて開けます。 右側は私の部屋。 左は居間で普段だれもいません。 母はいつも1階にいました。 内職でミシンを踏んでいたのです。 母の監視が無いこともあり、遊ぶのに都合がよかったのですが、母はゆっくり足を忍ばせ階段を登っては「こらっ」と私を叱っていました。でも回数を重ねてゆくと階段のきしむ音で様子を見にきたのがわかってくるようになりました。 ある日、私が本当に机に向かって勉強していたときです。 “…ギシッ…”階段の下から2段目の音がしました。 警報装置のようなものです。 私『あぁ。様子を見にきたな。でも今日はうしろめたくないから安心だぁ』 階段がきしまないところでも、登る音と布ズレの音がします。 “すた…。すー…すた…。すー…すた…。” 私『今日はこっちからおどかしてやれ。』 イタズラ心から私も忍び足で入り口に近づきます。 “すた…。すー…すた…。すー…すた…。” 一段づつ、ゆっくりと登ってくる足音に私は笑い声をかみ殺します。 “ギシッ” 上から5段目の音です。…ここで音は消えます。 しかし、不思議ではないのです。そこから背を伸ばせばこの部屋をのぞけるんですから……。 “すー…” 布ズレの音。 やった!ひっかかった!!私は前に出ました。 勝ちだと思いました。 私「わっ!!」 ……だれもいません…。 下では、母のミシンを踏み続ける音がしている…。 私は、そのコワイ階段を大急ぎで下りてゆき、母に聞いてみたのですが。 今日はそんなことをしている暇はなかったそうです。 今、思い出したのですが、階段を登りきらずに、顔を上半分だけ、ドアの下の方から覗かせていたのは本当にすべて母だったのでしょうか。 振り向いた私が勉強していたことがわかって立ち去る時、ときどき、音を出さずに気配だけが消えたことが確かにあったんですけど。  

第六十八夜「俺を見てる」ちょんびひげた談

初めての投稿です。 この話は今から5、6年前の話です。 当時、私は写真製版という仕事をしていたのですが、たまたまその時体調を崩しまして会社を休んだ時の出来事です。 時間帯は午前11時頃。 具合悪り~てな感じで寝ていました。 その時、急に体全体が動かなくなりました。 でもなぜか目だけは動くんです。 「あら~こらあ金縛りだぁ~」 と思った時、部屋のアコーディオンカーテンが、ガー!と勢いよく開く音が聞こえました。アコーディオンカーテンが頭上にあるので本当に開いたかどうか確かめる事が出来なかったのですが、開いた音は確実にしました。 その時に私の枕元で犬らしき物がグルグル回っているんです。 私は目玉しか動かすことが出来ないので見たくても見ることができません。 そのあとすぐ自分の頭上に人がいる気配がするんです。 しかも2人(女の人らしい)。 そしてその人達が話ている内容が聞こえて来るんです。 こんな話をしていました。 「寝てる寝てる、フフフフ(笑い声)」 「起こしちゃダメだって!クスクス(笑い声)」 そんな会話をしながら私の顔を覗くんですわ。 私もいろんな体験しましたけど、さすがに恐くてひたすら念仏唱えてました。 そうしたら体が楽になってきて金縛りが解けたみたいです。 そのあと、とてもじゃないけど寝るきがしなくて具合が悪いのにゲームやって起きてました。 あの2人はいったい何者だったんですかね。 聞き覚えのない声だったので・・・ 以上私の体験談でした。 今度はホモの幽霊に襲われそうになった話を投稿します。

第六十七夜「少年は生きている」夢思庵魅麗覦談

私のホームページ『怪談』を知った友人から、彼が昔、関わった話を思い出してもらいました。 彼が大学に通っていた頃に、泊まりがけで遊びに行ったグループがいた。その時、仲間の一人がビデオカメラを持っていて、みんなふざけて色々写したそうです。その中の一つのテープに変な物が写っているとのことでした。 場所はどこかのトンネル、時間は夜中の12時くらい。 あたりは真っ暗で、かろうじて街灯の明かりが照らされている。トンネルの中から、ふざけて手を振りながら歩いてくる仲間の女の子。 その右側奥のほうに7,8歳くらいの男の子が写っている。 手前の女の子は薄暗く写っているのに、その男の子はやけにはっきりと写っていて、半ズボンをはいていて後ろ向きに立っている事も分かる。あたりには民家はなく、こんな夜遅くに一人でいるのはおかしい。しかも、女の子はこちらに歩いてくるのに、その男の子は後ろを向いたままぴくりとも動かない。 仲間内で、幽霊の写っているビデオということで大騒ぎになった。 うわさを聞いて、ビデオを見たいという人が出てくる始末。得意げにビデオを貸したそうだ。で、ビデオを見た一人が言う。 『これって怖いよな』 『横顔が見えそうで見えないところが特に』 おかしいんですよ。 男の子は後ろ向きに立っているので、横顔が見えるはずはない。次に貸りた奴が言うんです。 『振り返ろうと、こっちを見ている右目が怖い』って 手元に戻ってきたビデオを改めてメンバーで見たそうです。 トンネルの中から歩いてくる女の子。 その右奥の方で男の子が後ろ向きに立って顔を横に向けて右目だけがこちらをにらんでいる。 みんな震えが止まらなかった。 その少年はビデオの中で生きている。 きっと、こっちに振り向いたときに何かが起こるんじゃないかって。私の友人はそのビデオを見ていません。なぜなら、彼がそのビデオを借りる前に処分されたからです。  

第六十六夜「時速90km/h車吹っ飛び事件」犬神談

怖い話ではないですが、ちょっと不可解な事故の話を一つ。 以前、友人と峠に行った時の話です。その時僕は、友人の車の助手席に乗っていました。狭い峠道で友人の車はインテグラ、その時バトルをしていた車はセリカでした。車の性能は向こうが上にもかかわらず、友人はフットブレーキでテールスライドさせながらジリジリとセリカに追いついて行きます。 速度は約120km、一速落として夜景のよく見える右コーナーを抜け、直後の左直角コーナーを素晴らしいライン取りで抜けるとセリカまで後少しというところまで追いついていました。この後は大きな複合コーナーまで60mほどストレートがあります。 上手くスピードに乗せれば100kmオーバーで複合コーナーに侵入することが出来るので、友人は一気にアクセルを全開にしたのですが、その時……何故か「右」にテールスライド。 速度は90km~100km。 右側はボロいガードレールを隔てて深い谷。 侵入角度が浅かったせいか、ガードレールに擦り、一度跳ね飛ばされてからもう一回右にスライドして今度は正面からガードレールとご対面。ガードレールの作りが良かったのか、転落は免れたのですが、後々考えてみるとこの事故には二つ不可解なことがあります。 1.FFなのにいきなりテールスライドしたこと。 2.なぜ一回ガードレールに擦った後にもう一回右に滑ったのか。 ちょっと車に詳しい人ならば分かると思いますが、一回目、アクセルを踏んだ瞬間にテールスライドした時は、前のコーナーを抜けた後、完全にロールが安定してから踏んでいるので、姿勢が乱れることはマズ無いはず。(というか、FFでアクセル踏んでテールスライドするなんて普通はしない) 次に、一回バウンドしてガードレールにぶつかった時ですが、想像してみてください。一度ガードレールでバウンドした車が、もう一度谷に引き寄せられるようにテールスライドしたんです。モチロン、リヤはぶつけていないので、それも物理的におかしなことです。まるで頭にヒモでも付けて引っ張ったように動いています。(ブレーキ痕でも確認した) いろいろ考えてみたんですが、結局原因は解らず仕舞いでした。 唯一考えられるとしたら、それの前日に宮ヶ瀬ダムの自殺の名所「虹の大橋」で撥ねた幽霊らしきもの位でしょうか……。走っていた場所は、相模湖インター近くという、幽霊目撃談が死ぬほど一杯ある地域の城山湖に向かう峠道した。 ちなみにこの友人と僕はその辺で色々見てます。あっちの世界を。 その話はまたいずれ。  

第六十五夜「侵入者」Ciel談

さて、何か自分で体験したことがあったかな?と、古い記憶を辿っていたら、ある出来事を思い出しました。あまり恐くはないし、人に話すことでもないお恥ずかしい話も含みますが、良かったら読んで下さい。 20歳の頃、私は地元の愛知を遠く離れて、九州にある某大学に在学していました。その頃の私は、今と違って、結構人見知りする性格だったので、遠距離で周りに知り合いが誰も居なかったことも手伝って、入学してから徐々に話す友人も減り、とうとう学校に顔を出さなくなりました。 心配して寮に来てくれた人も数人居たのですが、常に居留守を使っていたので、そんな人達とも疎遠になり、昼間寝て夜町へ出るといった、不規則な生活を続けていました。 そんな生活も半年くらい続き、肉体的にも精神的にもかなりまいってた時期のお話です。 全然学校に出なかったのですが、3年生に進級してしまい(うちの大学は2年から3年はエスカレーター式なので)学校を辞めて地元に戻ろうか、それとも無理してでも残って卒業までは居ようか悩んでいました。そんななか、徐々に精神的に憔悴していく自分がはっきりと感じられました。相談できる人が誰も居なく、また人と話す機会も殆どなかった為です。 そんなある日の夜、うとうとしていると、いきなり金縛りにあいました。 今は全然金縛りはないのですが、その当時はよくあいました。 きっと不規則な生活がそうさせたのだと思います。 いつもなら、何事もなく時間が経てば金縛りが解けるのですが、今日のはいつもと何か違うのです。 なにかが…… 「あれ?おかしいな……」 私はたゆたう意識のなかで、そう思いました。 すると、部屋の中に「何か」が居るのです。目を閉じていたので、見てはいないのですが、気配ははっきり感じます。 でも、どうやら人間ではないような……動物(?)みたいな、そうとも言えないような感じなのです。 いきなり「何か」が、私に侵入してきました。 後頭部のあたりに、「何か」が入り込んでくる感覚がはっきりと分かります。 「いやだ……」 必至で抵抗しますが、徐々に頭の奥に入り込んできます。 「何か」がどんなものか、だんだん分かってきました。 それは、純粋な「邪悪」と表現できるような存在だと思います。 金縛りにあいながら、顔つきが変わって行くのが分かります。 目が釣りあがり、口が裂け(?)て、どうどん自分の表情が人間から離れていきます。 でも、どうすることもできません。 「もう、どうでもいいや……」 諦めの気持ちが私を満たします。 その時、ふっと金縛りが解けました。 こうしてようやく、私は開放されたのですが、今でも思うことがあります。 「そういえば、奴は私から出ていかなかったな……」  

第六十弐夜「怖いけど悲しいお話」健康優良児談

どうもはじめまして。 これは僕が初めて幽霊というものを見たお話です。 僕が小学校1年生になり初めての夏休みを満喫していた頃でした。 僕の家の近所に順子ちゃんという女の子が住んでいました。 順子ちゃんとは学校も同じクラスで、いつも一緒に遊んでいました。 よく彼女の家にも遊びに行って彼女のお母さんにも色々お世話になりました。 僕は順子ちゃんの事が大好きでした。 初恋の人でした。 でも彼女とお別れの日はその夏休みの7/27にきました。 7/27……僕は順子ちゃんといつものように公園で遊んでいました。 僕と順子ちゃんは砂遊びが大好きで、いつも砂まみれになっては順子ちゃんのお母さんや僕の母に怒られていました。 その日もいつも通りドロドロになってしまいました。 「順ちゃん。こんなにドロドロだとお母さんにまた怒られちゃうなぁ」 僕は順子ちゃんに笑いながらそう言いました。でも順子ちゃんは少しさみしそうに、 「……。でもお母さん昨日からおれへんねん。どっか行ってしもうてん。」 と言うのです。 僕は小さかったせいか意味がよく解らなかったので、 「ふ~ん。」 と言って聞き流していました。 そして夕方になりそろそろ帰ろうかと言おうとしました。 その時、順子ちゃんのお母さんが砂場の端に立っていました。 そして優しく僕達を見下ろしていたのです。 「あっ!お母さんや!お母さんや!!」 順子ちゃんは大変喜び、お母さんの方へと走って行きました。 「なんや、おばちゃん。びっくりしたやん。おるんやったら声かけてや。も~。」 僕はびっくりして順子ちゃんのお母さんに文句を言ったのを覚えています。 「あぁ。まあくん。びっくりさせてもた?堪忍な」 順子ちゃんのお母さんは優しく誤ってくれました。 「さっ、順子。そろそろお家、帰ってご飯食べよ。まあくんもそろそろお家に帰りなさいね。」 と順子ちゃんのお母さんと順子ちゃんは僕をおいて家に帰りました。 7/28……朝起きて恒例のラジオ体操に行きました。 いつもならラジオ体操の帰りはいつもの公園で順子ちゃんとセミをとってりして遊ぶのが日課になっていました。 けれどもその日は順子ちゃんがラジオ体操を休んでいたので仕方なく、真っ直ぐに家に戻りました。 すると父や母がなにかしらバタバタと慌てていました。 「なんかあったん??」 僕は母に尋ねました。すると母が青ざめた顔で 「順子ちゃんのお母さんがな、亡くなりはったんや!」 というのです。 僕はびっくりしてしまいました。 昨日はあんなに元気だったのに 「嘘や!嘘や!だって昨日、おばちゃんに逢った時、おばちゃん病気とかじゃなくて、すっごい元気そうやったで??!!」 僕は泣きながら母に言いました。 すると父と母が神妙な顔つきで、 「……まあ坊、それほんまか?昨日おばちゃんにあったんか?」 と言うのです。 僕は昨日の公園の話を母に言いました。すると母がいきなり泣きながら、 「死んでも順子ちゃんの事が心配やったんやわ。可哀想に・・・。」 と言いました。 僕はその時はパニック状態になっていたので詳しい話は聞きませんでした。 夏休みが明けて学校が始まりましたが順子ちゃんはもういませんでした。 なぜなら7/30に順子ちゃんのお母さんのお葬式が終わってすぐにどこかに引っ越してしまったからです。 母に詳しく話を教えてもらい真相が解ったのですが僕と順子ちゃんが公園で遊んでいた日の前の日、7/26に順子ちゃんのお母さんは近所の幼稚園の用具倉庫で首を吊って自殺していたそうです。 原因はわかりませんが遺書には 「順子の事よろしくお願いします。」 と書いていたそうです。 僕が見たあの順子ちゃんのお母さんは幽霊だったようですが全然怖くなく、とても優しかった生前の順子ちゃんのお母さんと全く一緒でした。今はどこに行ったか解らない順子ちゃんですが昔と変わらず元気で居てくれたら幸いです。  

第五十九夜「強者な友人たち(その1)」楯野恒雪談

真「新・あっちの世界ゾーン」チャットルームで話した、 私の強者な友人たちのネタを2つほど書かせていただきます。 困ったことにどちらも実話です。 ■その1:駅から10分、家賃1万5千円 私の友人Oさんは、地元で最も安いアパートを渡り歩いています。 就職直後には「1年後に取り壊すので、その時に出ていってくれるなら」ということで、風呂なしトイレ共同、家賃月5000円のアパートに住んでいました。そこを出ていくことになったとき、また「一番安い物件」という条件で紹介してもらったのが、東京都23区内のJR某駅から歩いて10分、築10年くらいの2LDKの木造アパートでした。 家賃1万5千円。 敷金礼金ゼロ。 もう「出る」と言わんばかりの条件です。 実際、不動産屋さんから「出る」と言われたのですが、Oさんはあまり霊感のある方ではありませんが、一応怪奇小説とかマンガとかの好きな人なので、基本的な対処法は心得ていました。 彼はかつてそこに住んでいた女性が自殺したという四畳半の部屋の周囲の壁という壁、窓という窓に、近所の神社でもらって来たお札を張り、“夜間立ち入り禁止”の部屋にして、そこに住み始めました。 Oさんが幽霊アパートに住み始めたという話はまたたく間に広がり、たくさんの友人が見物しに訪れました。 私もその一人でした。 その部屋だけ確かに隣の部屋と雰囲気というか温度が違います。間違っても夜中に入りたくないというのが私の感想でした。もっとも、私には“夜間立ち入り禁止”といいつつ、キッチリ物置として使っている彼の神経の方が恐い気がしましたが。 私が本当に大丈夫なのかと尋ねると、 「うーん、何か気配はするし、たまに夜中にあの部屋の扉を(内側から)叩くような音とか足音とかするけど。そこにヤツがいるのは、しかたがないからな。そのおかげで家賃安くなってるワケだし。別に実害ないし」 というお答え。 あの部屋で夜中に各種ホラー&スプラッタビデオを見たり、稲川純次の恐い話のビデオを見たり、『トワイライトシンドローム』や『百物語』を一人でプレイできる神経は尊敬に値すると思います。 ホントに。 結局、彼は盲腸で一度入院する以外何ら霊障らしい霊障も受けずに3年間住み続けました。それどころか、いつの頃からかその四畳半の部屋から幽霊の気配がなくなってしまったのです。少なくとも、私には感じられなくなってしまいました。 “閉じ込められて”途方に暮れた幽霊さんは、見物に来たOさんの友人にでも憑いて逃げて行ってしまったのではないかというのが私の想像です。 彼は不動産屋さんから、 「立ち退いてくれればもっといい条件の物件(駅から5分、家賃3万円、幽霊なし)を紹介する」 と言われて、そのアパートから引っ越して行きました。 Oさんが何も文句を言って来ないので、そこにはもう何も出ないと思ったのかも知れません。 現在、そのアパートのあった場所には建て直された新しいアパートが建っています。  

第五十四夜「開発中に……」イカ太郎談

はじめまして。イカ太郎といいます。 コンビニホラーのゲームで紹介されています、スプラッターハウス2ですが、実は当時、少~し開発に関係していました。 そんなある夜中、チーフグラフィッカーと、たった二人で食事をしつつ、恐い話で盛り上がっていました。 コンパネ(間仕切り)で仕切っているだけの、すぐ隣の会議室で”カタッ”と音がしました。 他に誰も居ないフロアで二人っきり。 今までの二人の会話が止まりました。 はっきりさせたくて(見れるものなら見てみたくて)私はダッシュで隣部屋に行きました。 長机に灰皿(いわゆる、アルミをプレスしたもの)が乗っていました。 確かにこの二つがあたった音です。聞いたばっかりですから間違いないです。 でもおかしい……。 長机の中央に整然と乗っている灰皿が音を出すでしょうか……。 ネズミ?ここは当時新築2年目のビルの6階。 エアコン?確かに動いていましたが弱風でした。 割り切れないものを感じながら隣の部屋に戻り、チーフグラフィッカーにその事を話そうとすると…… 私:あんなぁ、さっきの音おかしいねん。 彼:ええねん。イカちゃん。 私:えっ? 彼:俺なぁ、一人で泊り込みしてるときなぁ、視線感じてコンパネの上をフッと見たことあんねん。 そしたらなぁ、誰かが頭をだしてこっちをジッと見てんねん。 何日か後、別の人が突然 「やっぱり御祓いせんとあかんでぇ。しましょうよぉ」 と猛烈に言っていました。 彼にも何かあったんでしょうか・・・。 なにはともあれ、それで御祓いを行い、それ以上の事は起きませんでした。 ------------------------------ さて、あっち系ゲームの開発に関わらず、この業界は変な事はよく起こるようです。 別の会社に行っていた先輩の話をします。(短かいです) (会社名はどこまで言っちゃって良いのか解りません。とにかく有名なカタカナ三文字。) まず、はるか昔に、これまた有名なスポーツゲームのプログラマーが亡くなっているんです。 ……過労で。 これをその先輩に話したところ、 「あんなぁ・・・」 ということになりました。 先輩はグラフィッカーです。 背中に人が通れる位の間隔を開け、壁を背に開発室でマウス片手に仕事をしていました。 当然のごとく人が通り抜け、先輩は 「んぁ?だ~れぇ??」 と、何気なく振り向きました。 でも、だ~れもいなかったそうです。 通り抜けたと感じた先は……行き止まりだそうです。 これを聞いた私は 「人が通って随分経ってから振り向いたんちゃうんっすか?」 と言うと先輩は 「しょっちゅうや。しかも後ろからジッと仕事を見られている感覚の時もあるんや。」 ……あれから何年も経ちますが、先輩は…… いや、そいつはいるんでしょうか?  

第五十壱夜「ワラ人形」信長波平談

実話ですっっっっっ!!! あれは私が高校二年のときでした。当時私達三人は、毎週のように山のロッジを借りて、酒と食べ物を持ち込み恋や夢なんかについて、語りあっていました。 その日は金曜日のでした。 私達は学校が終わるといつものように、駅で私服に着替え、酒と食べ物を買い奥多摩のロッジに向かいました。ロッジに着くとさっそくビールを開け、ペチャクチャ喋り、たしか午前二時を回ったくらいのことです。 『いつもの所行こうぜ』 友人の一人が言い出しました。いつもの所とは、ロッジからすこし山を登った所にある神社のことで、そこから街が見下ろせ、とても綺麗な所でした。20分ぐらい歩き神社に着くと、石段の上から…… 『コーン…..コーン..』 と音がきこえます。 実はこの時点で私達は何となく予想がついていたのです。 『まさか……なあっ?』、 とりあえず、私達は面白がって登っていきました。しかし、私達が見たものはとてもやば~い雰囲気でした。さすがに白い着物着て、ろうそくを頭に付けてはいませんでしたが、御神木にわら人形をククリ付け、木の周りをろうそくで囲み、ピンクのカーディガンに黒っぽいスカートをはいた女がキズチでコンコンやってました。 『にげよっ…….』 私は呟きました……そして私達が階段を下りようとしたその時! 『一つ積んでは父の為~ 二つ積んではははのため~』 思わず大爆笑してしまいました。 『それは水子の歌じゃぁぁぁぁぁ~』 私は声を出してしまったことに後悔し、振り向くと、案の定こっちを見ていました。 そして彼女は、ゆっくりとその場に倒れ込み泣き始めました。 とりあえず私達は全速力で逃げました。 『邪魔してすまんっっっしっしかし、それじゃ呪はかからんぞぉぉぉぉ~.』 ロッジに帰ってから大論争になりました。 『呪って人に見られたら失敗なんだろ?』 『なんか悪いことしたな…』 『謝った方がいいんじゃん?』 『呪邪魔してごめんなさいってか?馬鹿じゃないの?』 『いや切実な問題として、自殺されたらいやじゃん?』 というわけで私達は謝りに行くことになりました。 ところが神社に行く途中の道で会ってしまったのです。 私達は焦り、 『さっさっきは、すいません!』 『………………』無言です。 『邪魔するつもりは無かったんです。』 『………….』 『またやりなおせばいいじゃないですか?』 呪をか?何言ってんだ? 『……………..』 『他人のすることに興味ありませんし、誰にもいいません』 『……………』 『あんだ?てめ~、謝ってんだろ~が!なんとか言えよ!』 友人はキレました。 ほとんど逆ギレ状態。 『………』 それでも無言です。 『だいたいな~俺達が見ても見なくても失敗なんだよ!てめ~が歌ってたのは、水子の歌だろ~が!根本的に間違えてんだよっ!』 すると彼女は、にま~っと笑うと、 『いいのよ….おろさせるためにやってるんだから….』 『のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~』 次の瞬間私達は全速力で逃げだしていました。 彼女の言った言葉の意味はわかりませんでした。 しかし、とてもオゾマシイ話を聞いたような気がして、恐くて恐くて、今でも彼女の言葉の意味はよくわかりません、なんとなく分かる様な気がするのですが、あまり考えたくありません……いたこ28号さんはどうおもいます? とりあえず彼女はちがう世界の住人だったのでしょう……。