第五十四夜「開発中に……」イカ太郎談

投稿者: | 2023年7月24日

はじめまして。イカ太郎といいます。
コンビニホラーのゲームで紹介されています、スプラッターハウス2ですが、実は当時、少~し開発に関係していました。
そんなある夜中、チーフグラフィッカーと、たった二人で食事をしつつ、恐い話で盛り上がっていました。
コンパネ(間仕切り)で仕切っているだけの、すぐ隣の会議室で”カタッ”と音がしました。
他に誰も居ないフロアで二人っきり。
今までの二人の会話が止まりました。
はっきりさせたくて(見れるものなら見てみたくて)私はダッシュで隣部屋に行きました。
長机に灰皿(いわゆる、アルミをプレスしたもの)が乗っていました。
確かにこの二つがあたった音です。聞いたばっかりですから間違いないです。
でもおかしい……。
長机の中央に整然と乗っている灰皿が音を出すでしょうか……。
ネズミ?ここは当時新築2年目のビルの6階。
エアコン?確かに動いていましたが弱風でした。
割り切れないものを感じながら隣の部屋に戻り、チーフグラフィッカーにその事を話そうとすると……

私:あんなぁ、さっきの音おかしいねん。

彼:ええねん。イカちゃん。

私:えっ?

彼:俺なぁ、一人で泊り込みしてるときなぁ、視線感じてコンパネの上をフッと見たことあんねん。
そしたらなぁ、誰かが頭をだしてこっちをジッと見てんねん。

何日か後、別の人が突然
「やっぱり御祓いせんとあかんでぇ。しましょうよぉ」
と猛烈に言っていました。
彼にも何かあったんでしょうか・・・。

なにはともあれ、それで御祓いを行い、それ以上の事は起きませんでした。

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さて、あっち系ゲームの開発に関わらず、この業界は変な事はよく起こるようです。

別の会社に行っていた先輩の話をします。(短かいです)
(会社名はどこまで言っちゃって良いのか解りません。とにかく有名なカタカナ三文字。)
まず、はるか昔に、これまた有名なスポーツゲームのプログラマーが亡くなっているんです。
……過労で。
これをその先輩に話したところ、

「あんなぁ・・・」

ということになりました。
先輩はグラフィッカーです。
背中に人が通れる位の間隔を開け、壁を背に開発室でマウス片手に仕事をしていました。
当然のごとく人が通り抜け、先輩は

「んぁ?だ~れぇ??」

と、何気なく振り向きました。
でも、だ~れもいなかったそうです。
通り抜けたと感じた先は……行き止まりだそうです。
これを聞いた私は

「人が通って随分経ってから振り向いたんちゃうんっすか?」

と言うと先輩は

「しょっちゅうや。しかも後ろからジッと仕事を見られている感覚の時もあるんや。」

……あれから何年も経ちますが、先輩は……
いや、そいつはいるんでしょうか?

 

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