第二十九夜「海の向こうの国のおはなし」シオン談

投稿者: | 2023年5月19日

海の向こうの国のおはなし
とある場所にあるアパートの一室で、2ヶ月前事件が起きた。

ザワザワと、人の声……
時折、 ガッー ガー と無線の音……
そして、 女の人が 泣き叫ぶ。

事前に、’’部屋から出るな’’とお巡りさんに言われていた私は、麻薬の取り締まりかなんかだろう、ぐらいに思っていた。

次の日の夜、犬の散歩に出た私は、なにげに 一つの窓を見た。一階の、細い通り道にめんするその部屋は、昨日まで人が住んでたはずなのに、空き部屋になっていた。別に、不思議でも何でもない事なんだけど……

でも、そうじゃなかった!!!!

月明かりに照らされて、私は、見てはいけないものを見てしまったのです!!!!!!!!
信じられない事に、そこは、なまなましい跡を残した殺人現場だった。。。。。
どうぞ、見てくださいといわんばかりに、堂々、一般公開されて……

「どうか、成仏してください。」

倒れそうになりながらも、手を合わせる。

そして、一週間後、その部屋はきれいに掃除され、すぐに、新しい住人が住み始めた。

何も知らずに....

誰も、あの部屋のこと、何も言わない。
こんな事あっていいんだろうか。
いいはずないけど、この国ではよくある事なんかもしれない。
私の心のなかで葛藤がはじまる。

「オーナーの気持ちもわかるけど、無神経すぎるし、でも、言うたら、おせっかいかなァ……」と悩んでいるうちに、一週間経ち、その新しい住人は、出ていってしまった。出て行く訳をオーナーが、尋ねたところ、変な夢を、見てうなされたらしい。それも毎晩、自分が、見知らぬ男に、めった刺しにされて死ぬ夢を。。。

それから、あの部屋は、ずっと、空き部屋のままになっている。

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