こんにちわ(^_^)
それでは「F荘事件」についてお話します(^^;;。
その民宿が僕らの間で「伝説」になったのは6年くらい前のことです。僕はカブスカウト(ボ-イスカウトの小学生部門)のリ-ダ-として富士の麓にある「F荘」という所に合宿に行きました。その合宿の対象は小学生で子供30人くらい、大人10人くらいで行われました。
まさか、あんな恐ろしい事が起きるなんて……。
ついた日は何の問題も起きず過ぎました。荷物をしまうために押し入れをあけたら写真が出てきた以外は……。
その写真には、カブスカウトの制服をきた子供(1人)と「F荘」の持ち主の夫婦が3人で写っていました。その時は
「あれ、あの御夫婦のお子さんもボ-イスカウトしてるのか。……でも、あの御夫婦って、この宿に住んでるのにお子さんを見かけないのはなんでだろ?」
と少し不思議に思いましたが、それ以上の事は考えませんでした。その日は初日という事もあり、バタバタと一日が終わりました。
2日目。
ハイキングに出かけました。
夏の暑い中、子供たちは1時間もしないうちにバテてしまいます。途中、道端におばあさんが座っていました。
「 こんにちわ 、暑いですね 」
と声をかけて通り過ぎると、そのおばあさんは軽く微笑んで子供たちに「がんばんな」と声をかてくれました。その後は1本道。1時間ほどでバ-ベキュウ場につきました。
が、なんと!
1時間前に見たあのおばあさんがすでにそこに座ってたのです。
まっすぐな一本道で、近道なんて出来ない。まして、追い抜かれてもいません!!
「まさか」
と思い、もう一度良く見ましたが、間違えなくさっきのお婆さんです。距離は20M程度ですから間違えるはずもありません。するとお婆さんはゆっくり立ち上がり、歩き出しました。
「急いで確認しなくちゃ」
子供たちをおいて急いで走って行ったのですが……しかし、そこには、バ-ベキュウ場には誰も居なかったのです。僕が走りよるその2~3秒の間にだだっ広いバ-ベキュウ場から居なくなるなんて不可能としか思えません。
「もしかして幽霊」とも思いましたが、正午の真っ昼間からそれは考えたくありません。
とりあえず、リ-ダ-は全員それを見てるので後からみんなで「あれは何だったんだ」って相談した結果、とりあえず
「あのお婆さんは改造人間で加速装置が付いていたんだ」
って事で納得する事にしました。
名づけて「マッハばば-」。
しかし、今思うと「幽霊」よりそっちの方が非常識ですが、まだ2日も泊まる場所で幽霊を認めることは本能的に避けていたのかもしれません。
3日目。
夜に肝試しをしました。
その宿の真ん前に池とお稲荷が有り、その脇にキャンプ場へつながる細い道があるんです。その道は街灯なんてもちろん無く、林の中をつっきる状態なので、肝試しには最高です。が、……そこで第2の事件がおきたのです。
子供たちが無事に肝試しを終えたあと、一人の子供が
「リ-ダ-、落とし物拾った。」
とカブスカウトの帽子を私の所に持ってきたんです。どこにあったか聞くと「木に引っかかっていた」とのこと。その時は笑いながら
「誰だ、キャップを落としたのは~」
なんて言ってたんですがなんと、全員ちゃんとキャップを被っているのです……。
「じゃあ、これだれの?」
……とりあえず宿に持ち帰りました。
そして明るい所でキャップの名前を見てみると
「*原」
……そんな子はうちの隊にはいません。
「あああああ!まさか?」
思い出してはいけない事を思い出してしまい、全身に鳥肌が立ちました。そう、この宿にきた初日に見つけたあの写真です。この宿の御夫婦と一人のカブスカウトが写っていたあの写真!そういえば、あの御夫婦の名字は「*原」。
4日目。
私達は帰り際に林で拾ったキャップを宿の御夫婦にみせました。すると、
「あら、大事にしまっておいたのに、どうしてそんな所にあったんでしょう、大事な息子のカタミなのに・・・・」
・・・・・二度とこの宿を使う事はあるまいと思いました。
ある日、
この話を他の団のリ-ダ-も集まってるとこではなしたら、ある団のリ-ダ-が「もしかして そこ、F荘ていう所じゃないか」って言ってきたんです。何故知ってるのか聞きかえしてみたところ、「去年ウチの隊も利用した」って事でした。
そして、その人の話を聞いてみたら、うちなんかより凄い過激な体験をしていたのです。